新生セレソン3戦目はスーペル・クラシコ・ダス・アメリカス。ブラジル対アルゼンチン戦をTV観戦した!

ブラジルW杯が終わり、早いもので3か月が経過した。

最高の結果が期待された地元開催のブラジルにとって、誰もがあの大敗は記憶から消し去りたいものだったことだろう。

そんなことを克服すべき、新生セレソンが始動した。

既にW杯が終了して間もなく、監督にドゥンガを迎えることが発表され、8月下旬には、新生セレソンメンバーが発表された。

まず、監督のドゥンガだが、最初聞いたときは、かなり驚いた。というのも、ドゥンガは既にセレソンの監督を経験しており、決して成功を収めていたわけではなく、ブラジル国民から相当に酷評されていたからだ。2006年のW杯終了後2010年南アW杯までの丸4年間、監督経験がない中セレソンの監督に就任し、セレソン史上最もつまらないサッカーと言われるほど、相当に人気のない監督だった。当時は、まだブラジル国民は希望を持っており、冷淡に勝つだけでなく、美しいサッカーを魅せ勝つことを望んでいた。ドゥンガのサッカーは、それに真っ向から反し、尚且つW杯で4強にも入ることができなかったのだから、国民の支持は全く得られていなかった。

今回、あの衝撃的な屈辱的な大敗から、どのような監督を人選するか、かなり注目していた。

ブラジルでは、クラブチームの多くの監督たちが、あたかもローテーションのように、一つのチームを解雇されたら他のチームへ移るというかなり不思議な流れがあるのだが、そんなローテーション的監督の大御所の誰かがやるのだと思っていた。

しかし、そんなローテーション的監督とは一線を画したドゥンガに決まった。意外には思ったが、今のブラジルには、美しいサッカーなどと余裕を持っている場合ではないので、けっこういいかもしれないと思った。

さて、それ以上に注目するのは選ばれた選手たちだが、新生セレソン22名中ブラジルW杯メンバーは10人に留まった。

レギュラークラスでは、GKジュリオ・セーザー、DFチアゴ・シウヴァダニエウ・アウヴェス、MFパウリーニョ、FWフレッジなどが外れた。

さて、そんな新生セレソンの試合だが、9月に行われたコロンビア戦、エクアドル戦は残念ながら見ることができなかったが、先日10月11日に行われた3戦目に当たるアルゼンチン戦をTV観戦することができた。

これは、スーペル・クラシコ・ダス・アメリカスといって、1試合だけの親善試合だが、タイトルをかけて行う大会という形を取っている。

この大会は2011年に、ブラジルとアルゼンチンのホームアンドアウェイで行われる戦いとして始まった。当時は、ブラジルとアルゼンチンでプレーしている選手だけが参加できる大会だった。その後毎年やっているわけではないようだが、今年は様相を変え、舞台を第3国の中国とし、ヨーロッパ組も含めた完全なる代表戦として行われた。なぜ中国なのかは謎なのだが・・・。

さてこの試合、普段バルセロナでチームメイトのメッシとネイマールが対戦するということでかなり注目を浴びていた。

先発メンバーは以下の通りである。

GK:ジェフェルソン(ボタフォゴ

DF:ダニーロポルト

  ダヴィド・ルイスパリSG

  ミランダ(アトレチコ・マドリッド

  フィリペ・ルイス(チェルシー

MF:ルイス・グスターヴォ(ボルフスブルク

  エリアス(コリンチャンス

  ウィリアン(チェルシー

  オスカール(チェルシー

FW:ジエゴ・タルデーリ(アトレチコ・ミネイロ

  ネイマールバルセロナ

キャプテンはネイマールだった。

試合は、開始からアルゼンチンペースで進む。しかし、徐々にブラジルもペースを掴んできた。そんな中、前半28分にMFオスカールからのクロスをFWジエゴ・タルデーリがボレーで決めた。そして、後半にも同じくジエゴ・タルデーリが決め、2-0でブラジルが勝った。

序盤こそ、アルゼンチンペースだったが、W杯準優勝国のアルゼンチンと互角の試合を行うことができ、勝つこともできた。この試合を見てかなり安心した。

しかし、ネイマールは本調子ではなかったのか、動きがそれほどよくは感じなかった。一番目立っていたのは、MFウィリアンだ。4-4-2の2列目の右に入っていたが、よくボールに絡んでいた。FWジエゴ・タルデーリも2ゴールと結果を出した。

また、GKジェフェルソンも、メッシのPKを止めるなど、活躍していた。

新生セレソンについては、まだこの1試合しか見ていないので何とも言えないが、9月の2試合を含めて3戦全勝とまずまずの滑り出しなのではないだろうか。どのようなサッカーをやっていくのか、これからも見守っていきたい。

さて、次の試合は、いよいよ日本代表と戦うことになる。ここ数年毎年のように戦っているが、今回はどのようになるのだろうか?ブラジル好きな日本人として、十分に楽しみたいと思うのである。