女子サッカー準決勝 圧倒的に攻め続けたブラジルはスウェーデン相手にPK戦で散る!
いよいよサッカーは準決勝に入った。
女子サッカーでは16日(火)(日本時間17日(水))に、そして男子サッカーでは17日(水)(日本時間18日(木))にそれぞれ2試合ずつ行われる。
女子サッカーのブラジルは、16日(火)午後1:00(日本時間17日(水)午前1:00)から、リオデジャネイロのマラカナン・スタジアムでスウェーデン相手に準決勝の試合が行われた。
サッカーは、ブラジル全土の6都市が会場になっており、準決勝でやっとリオデジャネイロのマラカナン・スタジアムで戦うことができるのだ。
さて、試合は、開始早々から完全なるブラジルペースだった。絶対的なエースのマルタがこの日は2トップの右に位置し、この場所で攻撃の基点となっていた。シュートまではいくがゴールだけが決まらない。これは、前試合の準々決勝とまったく同じだった。
スコアレスで延長戦に入ったが、ここでブラジルは、クリスチアーニを投入した。クリスチアーニは、グループリーグのスウェーデン戦で怪我をしたらしく、それまではレギュラーで出ており、その試合以来の出場となったのだ。しかし、本調子ではないようで、迫力不足は否めなかった。
ブラジルは44本シュートを放つがゴールを決めることができなかった。正直、応援している身からすると、相当にストレスが溜まった。
対するスウェーデンはシュート6本。ボールポゼッションはブラジルが65%。完全に一方的な試合だった。
さすがに、中1日の過密日程を続けてきただけあって、延長戦に入ってからは、特にブラジルの動きは悪かった。前線に4人残すが、中盤があいているので、本来細かくつなげた方がゴールの確率は高まるが、ロングボールに頼るだけになっており、前線の選手の疲れもあり思うように動けず、まったくうまくつながらないのだ。
結局ゴールを決めることができず、2戦連続でスコアレスでPK戦になった。
これは、一方的に攻め続けたブラジルにとっては、痛恨ともいえた。
PK戦ではブラジルが先攻だったが、一人目のキッカーに、前試合のPK戦で止められたキャプテンのマルタが出てきた。
気迫のこもったキックは見事にゴールマウスの中に入っていった。
魂を感じさせるマルタらしいキックだった。さすがだと思った。
2人目はクリスチアーニが蹴り、相手GKに止められたが、直後のスウェーデンのキックをGKバルバラが止めてくれ、タイをキープできた。
しかし、5人目のキッカーになった途中出場のアンドレッサの蹴った球は相手GKに止められてしまった。続くスウェーデンのキックに対してGKバルバラの神懸りに期待したが、決められてしまい、女子サッカーブラジルの戦いはここで終わってしまった。またしても、金メダルを得ることはできなかった。
今大会、サッカー競技が始まり開幕2戦でまったくゴールを決められず勝つことができなかった男子サッカーはブラジル国民に愛想をつかされ、対照的に、幸先よく初戦、2戦目を快勝した女子サッカーに国民の期待は高まっていた。
しかし、皮肉なことに、そんな期待を受けていた女子サッカーは、グループリーグの3戦目から3戦連続でスコアレスドローという不本意な試合を披露してしまうことになってしまったのだ。
ブラジルはサッカー競技で、過去、男女ともにオリンピックでは金メダルを取れていない。
今回は地元開催であり、優勝候補の筆頭のアメリカも準々決勝で敗れていたので、絶好の機会だと思われた。が、ゴール欠乏症に陥るという罠にはまってしまった。
選手たちの無念ぶりは相当なものだろう。
こんな状況の中、選手たちには残酷だが、3位決定戦を戦わなければならない。それだけはきっちり勝って、メダルだけは獲得してほしいと思う。
3位決定戦は、19日(金)午後1時(日本時間20日(土)午前1時)に、もう一つの準決勝、カナダとドイツの敗者とサンパウロのアレーナ・コリンチャンスで行われる。
そして、明日は、男子サッカーだ。
ブラジルには、女子の無念さを晴らすべき、ゴールを決めきちんと勝って、決勝進出を決めてほしいと思う。