男子サッカー準々決勝 ブラジル、激しく荒れた試合を制し準決勝進出を決めた!
13日(日本時間14日)、男子サッカーは準々決勝4試合が行われた。
ブラジルは、コロンビアを相手に、13日夜10:00(14日午前10:00)、サンパウロのアレーナ・コリンチャンスで試合を行った。
ブラジルとコロンビアの対戦といえば、2014年W杯でのスニガのタックルによりネイマールが大怪我を負った試合がまずは思い出される。
今回はU23代表なので、コロンビアにはスニガもハメス・ロドリゲスも出ていないが、この組み合わせになり、因縁めいたものを感じさせられる。
そんな因縁めいた戦いは、激しく荒れた試合になった。
ブラジルの布陣は、前試合のデンマーク戦と同じだった。
デンマーク戦ではフッチボウアルチを魅せつけてくれたが、コロンビア相手にはなかなか思うように攻めさせてもらえなかった。
開始早々から、激しいファールの応酬になった。
そんな中、前半12分、ネイマールがファールで倒され、いい位置でのFKを得た。
これまでことごとく外しまくっていたネイマールだったが、ここでも当然のごとくネイマールがキッカーを務めた。
ネイマールが放ったボールは低い弾道で相手の壁をすり抜け、きれいにゴールマウスの中に入っていった。
ついにネイマールにゴールが決まったのだ。
これには、私も思わず叫んでしまった。
これは、ブラジルにとっても、そしてネイマールにとってもとても大きなゴールになった。
ネイマールもうれしかったことだろう。そしてホッとしたことだろう。あまりの喜びぶりに、ゴール後にはプラスチックでできた看板を壊してしまうほどだった。
前半12分というかなり早い時間帯にゴールが決まり、ブラジルにとってはだいぶ楽になったはずだ。
その後はブラジルが優位に試合を進めるが、一進一退の攻防が続いた。
しかし、それ以上に特筆すべきことは、とにかく荒れた試合になったことだ。特にネイマールに対するファールの応酬はすさまじかった。コロンビアベンチでは、ネイマールを狙えと指示されているのかと疑うほどに、ネイマールは徹底的に倒されていた。
まるで、南米のクラブ選手権であるリベルタドーレス杯を見ているようだった。
1点のリードでは、PKの危険性もありえるし、まったく安心できない。
しかし、なかなか追加点は奪えなかった。
ブラジルの交代の最初のカードは、後半22分のガビゴウだった。
この荒れまくっていた試合で、一番冷静に見えたガビゴウをなぜ代えるのかと疑問に思った。
この試合、ネイマール、そしてガブリエウ・ジェズスは特にファールを受けており、この2人は特に冷静さを失っているようだったが、ガビゴウは常に冷静に見えた。
中2日の過密日程で、選手たちには相当に疲れがみえた。
ルアンなどもボールを追いかけられないシーンなどが見受けられ、同じポジションのフェリペ・アンデルソンに代えてもいいんじゃないかと思ったりしたが、その後そのルアンが決定的な仕事をやってのけてくれた。
ネイマールからの横パスを受けたルアンがミドルシュートを決めてくれたのだ。
このゴールは、本当に大きかった。
インサイドでコントロールしきれいな弾道を描く、まさに技ありのゴールだった。
前試合のデンマーク戦でもそうだったが、この日もゴールを決め、ルアンの評価は相当に高まっていることだろう。私もかなりいい選手だと思う。現在、ブラジル国内の名門クラブ、グレミオに在籍しているが、ヨーロッパのクラブも注目しているようで、今後の動向が気になるところだ。
ブラジルは2-0で勝つことができ、準決勝進出を決めた。
怪我をさせないように、終盤ネイマールを交代させてもいいかな、と思ったが、無事に怪我人が出なくて本当によかったと思った。
試合終了後、ネイマールを中心としたブラジルの選手たちの喜びようはすごかった。やはり、相当なプレッシャーにさらされているのだろう。
また、ネイマールとともにOA枠で出場しているヘナト・アウグストは、年長者としての自覚からか、常にネイマールを、そしてチームをフォローしている姿が見受けられる。2試合目では大ブーイングを受けていたが、3戦目、そしてこの準々決勝で守備的なボランチとして機能しており、十分に役割を果たしていると思う。
ブラジルの準決勝は、韓国を破ったホンジュラスを相手に、17日(水)午後4:00(日本時間18日(木)早朝4:00)からリオデジャネイロのマラカナン競技場で行われる。
ブラジルにはぜひ勝って、決勝進出を決めてほしいと思う。