第2ステージ第1節清水対神戸 清水エスパルスに告ぐ!大至急、大々的な改革を求む!
昨日、Jリーグの第2ステージが始まった。
今期は2ステージ制になったので、結果が伴わず最下位に沈んでいるエスパルスにとって新たなスタートが切れる絶好のチャンスだと思っていた。そのため、この第2ステージの初戦はとても重要な試合だと思っていた。2週間の中断期間にどれだけの準備をしてくるのか、正直ある意味楽しみにしていた。
しかし、昨日の試合は何だったのだろうか?
所用で外出していたため、帰宅してTVを付けたときには前半21分だったが、0-2と表示されているのを見て愕然とした。
0-0だったらいいな、と思っていたらいきなり2点のビハインドを背負っているのだ。
まあ、なでしこは4点のビハインドを背負いながらも気迫を持って2点返したのだから、エスパルスにも頑張ってほしいと思いながら見ていたが、さっぱりだった。
まったくボールをキープできない。相手の神戸におもしろいようにボールを回されている。以前、長男の小学校時代に応援に行った少年サッカーの試合を見ているようだった。長男の所属していた街クラブチームがマリノスプライマリー(横浜Fマリノスの下部組織)と戦っている試合とまるで同じだ。ボールを奪い返すことができない、ボールを奪いに行き走らされているだけで、まったく歯が立たないのだ。
この試合、神戸の選手はまったく疲れることがなかっただろう。疲れているのはエスパルスの選手だけだったはずだ。神戸の選手にとっては、いい練習ができたようなものだ。
同じリーグ戦の戦いで、これだけの実力差が見られる試合というのは、本当に珍しいと思う。
私は、今季、相当にエスパルスに肩入れして、Jリーグの試合を見ている。
スタジアムへ行ける試合は、生観戦しており、リーグ戦だけでも、6試合観に行っており、TV観戦も出来る限り見てかなり熱狂的に応援している。
まるで、ブラジル在住当時のサントスを見ているようである。
私は、前回のこのブログでも書いたが、3点差を残り5分で追いつかれて引き分けた4月29日の山形戦終了後の大榎のインタビューを聞いてから、大榎を応援しようと思い、それからずっとその想いでエスパルスの試合を見てきた。
しかし、昨日の試合を見て、ちょっとこの考えを改めざるを得ない、と思った。
昨日の試合は、エスパルスにとってこれ以上なく重要な試合だったはずだ。それは、選手も監督もチーム首脳もサポーターも皆共通の認識だっただろう。
しかし、今季最悪の試合だった。これ以上ないぐらいにひどかった。
前試合のFC東京との試合、私はスタジアムで生観戦していたが、負けはしたものの素晴らしい試合だと思った。武藤の走行試合の引き立て役になってしまったが、相当熱くなれたし、観に行ってよかったと思った。
そのFC東京戦だけでなく他の試合でも、結果は出ておらず負け続けていたが、内容的にはそれほど悪いとは思っていなかった。
大榎の意図もよく理解できていたつもりだ。3バックのDFラインを上げてコンパクトにし、両サイドのウイングを走らせてチャンスを作る。
悪くないと思う。デュークなどはこの戦術に見事にはまっておりなくてはならない存在だと思う。
しかし、昨日の試合は何だったのだろうか?
まったく機能していない。それ以上に気迫が感じられない。3点目などは、DFなんかまったく走っていない、追いかけない。
普通の感覚だったら必死に走り、何としてでもゴールを阻止しようとするものだと思うが・・・。
最下位に沈んでいたとはいえ、セカンドステージに頑張れば、十分に降格は免れるだろうし、上位も狙えるのではないか、と思っていた。
しかし、その最も大事な試合があのざまだ。一体、この2週間、何を準備してきたのだろうか?
不思議なことだが、試合を見終わって、悔しいという思いをほとんど感じなかった。ただただ唖然とするばかり、相手チームをあっぱれと思うだけだった。
TVで見ていて、サポーターからの大きなブーイングも聞こえていなかったし、おそらくブーイングする気にすらなれなかったのだろう。
果たして、エスパルスに希望はあるのか?
この試合を見ていて、可能性を感じられたのは、後半から出場した村田だけだった。
今後、チョンテセが入るといっても機能するかどうかはわからない。長身でターゲットにもなれる長沢の移籍はとても痛く感じる。
このままでは、間違えなく降格するだろう。
J2に落ちたら、翌年にはJ3に落ちるかもしれない。昨日の試合を見たら、それぐらいの実力しかないように感じられる。
まあ、名門チームでもJ2に落ちて、J2の常連になっている例は山のようにあるので、その1つになるだけなので、なんてことはないのかもしれない。
しかし、それを指をくわえて何もせずにこのまま流れていってよいのだろうか?
エスパルスを応援する者は誰しも、降格してほしくないと思っているはずだ。
そうであるのならば、大なたを振るうしかないだろう。
大榎には酷だと思うが、監督解任を真っ先に考えざるを得ないと思う。
私は、大榎が志向しているサッカーは好きだし悪くはないと思う。しかし、今エスパルスは緊急事態だ。そんな悠長なことを言っている場合ではない。勝ち点を一つずつでも積み上げていかなければならないのだ。それには、ガチガチに守りを固めて引き分けを狙うような弱者のサッカーも必要になるかもしれない。大胆に変えていかなければ、この流れを変えることは難しいと思う。
昨日の試合を見ていても、相手の監督、ネルシーニョ・バチスタは、ブラジルでも知らない人がいないほど名の知れている一流監督だ。
一方の大榎は、大学サッカーの監督歴はあるものの、プロサッカークラブでの監督は初めての初心者のようなものである。サッカーはある程度運もあると思うので、一概にはいえないと思うが、今のエスパルスにはあまりに荷が重すぎるだろう。
いくら、ブラジルサッカーが地に落ちたとはいえ、この差はあまりにも大きく感じる。
大榎はよく頑張ったと思う。エスパルスのチームもよく我慢したと思う。
誰しも、チームを託した大榎にエスパルスを救ってほしい、建て直してほしい、と思っていたはずだ。私もそう思っていたし、大榎は大好きだ。
しかし、もう限界だろう。
ブラジルだったら、3ヶ月前には解任されていただろう。
監督が悪くなくても流れを変えなければならないのだ。
幸か不幸か、ヘッドコーチに田坂が来た。田坂がどのようなサッカーを志向しているかはわからないが、田坂に託してもいいと思うし、戦術派の城福もあいているだろう。
非常に厳しい選択になるが、そのようなことを考えてもいいのではないのだろうか?
そして、将来的に、大榎を再び迎え入れてもいいのではないだろうか?
そんなことを思わされた、昨日の第2ステージの開幕戦だった。