ブラジル3大会ぶりにベスト8の壁を破るも、痛すぎるネイマールの離脱!

日本時間のこの週末、準々決勝4試合が行われ、4強が出揃った。

ブラジル、ドイツ、オランダ、アルゼンチンという顔ぶれで、結果だけ見ると大方の予想通りビッグチームが順当に勝ち上がった感じはする。

しかし、それぞれの試合では様々なドラマが待ち受けていた。

試合時間は日本の夜中だが、ちょうど週末に当たってくれたので、4試合とも見れると意気込んでいたのだが、初っ端の金曜深夜1時開始のドイツ対フランス戦は、TVの前のソファに腰を下ろしたが、ほとんど眠ってしまった。フランスは0-1で破れてしまったため、結局フランスの試合は見ることができなかった。

そして、土曜早朝5時からはブラジル対コロンビアだった。

夜中の3時、ほとんど見逃してしまったドイツ対フランス戦の後どうしようかと思ったが、寝室のベッドに移り2時間弱の睡眠をとることにした。

この試合だけは外せない。わが応援するブラジルが今大会絶好調のコロンビアと戦うのだ。相当厳しい戦いになることを予測していたが見逃すわけにはいかない。

また、私は2006年のドイツ大会からブラジルに注目しているが、2006年も2010年もベスト8で終わっている。いかにベスト8の壁を打ち破ることが難しいか。今回はその壁を破ることができるのだろうか?そんな思いを持っていた。

4時50分ごろ、目覚まし時計で起き、選手入場から一部始終見ることができた。

さて、先発は前試合から右SBがダニエウ・アウヴェスからマイコンに代わっていた。

マイコンのプレーは本当に久しぶりに見たが、特に衰えている感じはしなかった。

試合は、早くも動いた。

前半7分、ネイマールのCKをチアゴ・シウヴァが押し込んで決めたのだ。コロンビア相手に先制点を得ることができ、これはとても大きいと思った。

ブラジルは、きちんと攻撃することができていた。ハメス・ロドリゲスに対しては、フェルナンジーニョが徹底してマークしており自由を与えていなかった。

サッカーは生ものなので、いつどうなるかわからない。前半、いい時間帯が続いていたので追加点が欲しいところだった。何しろ、今大会絶好調のコロンビアである。いつ牙をむき出してくるかわからない。とにかく取れるときに1点でも多く取っておきたかった。しかし、前半は1-0で折り返した。

後半になると、徐々にコロンビアが息を吹き返してきた。

一進一退の攻防が続いていたが、後半24分ダヴィド・ルイスが直接FKを決め2-0になった。

けっこう遠い距離だったが十分狙える場所だった。いつもだったらネイマールが蹴っていただろう。しかし、前試合で相手選手と接触し負傷した後は、ネイマールにいつもの切れがなかった。そのためダヴィド・ルイスに譲ったのだろう。それを見事に決めてくれた。球は無回転できれいに伸びてゴールマウスに入っていった。

このゴールは大きかった。

しかし、まだ時間は20分以上ある。1点でも相手に入ったら、流れは向こうに流れてしまう。そんな思いを持って見ていたが、後半35分、ペナルティーエリア内でジュリオ・セーザーが相手選手を倒してしまいPKを与えてしまった。

キッカーはハメス・ロドリゲスだった。この最高にプレッシャーのかかる場面、この若きクラッキは外すかな、とも思ったが、見事に決めた。ちょっとパラジーニャ(蹴る直前にフェイントをかけて一瞬止まってから蹴る方法)気味だったが・・・。4年前は厳しく警告を受けていたが、最近はパラジーニャは認められているのだろうか?

さて、残り10分で1点差だ。見ているほうは本当にハラハラしたが、ブラジルは何とか耐え、そのまま2-1でブラジルが勝つことができたのだった。

この瞬間、ついにベスト8の壁を破ることができた。前2大会を超えることができた。

これで、ブラジルは最後まで(最悪でも3位決定戦まで)行くことができると安堵したものだった。

しかし、試合が終わってから数時間後にとんでもないニュースが入ってきた。

何と、ネイマールが脊椎を骨折し、今大会の残り試合の出場が絶望となったのだ。

昔からネイマールは、相手選手から本当によくファウルを受け、本当によく倒れていた。そのときは常にこれ以上ないぐらい苦しそうな顔をして倒れるのだ。

今回、後半終了間際、いつものように相手から激しいチャージを受け、痛そうな顔をして倒れ、担架に乗せられ退場、他の選手と交代していたのだった。

私も、このようなシーンには慣れっこになっていたので、いつものように大したことないと思っていたのだ。

しかし実際は、とんでもない大怪我だったのだ。

後で、TVニュースなどのビデオで何度も見たが、確かにひどい。ボールとまったく関係ないところでタックルしている。

脊椎の骨折とは尋常ではないだろう。当然、今大会の残りの試合は出場できないとのことだった。

今大会で、もうネイマールの勇姿を見れないことは本当に残念だと思う。しかしそれ以上に選手生命はどうなるのだろうか?

それについては、ブラジルのドクターからの情報によると大丈夫なようだ。それは本当によかったと思った。

今、世界中この話題でいっぱいなようで、土曜日夜のNHKの7時のニュースでも相当に時間を割いてやっていた。

それにしても、今回のW杯を楽しんでいる者からすると、本当に残念だ。ブラジル、といってもネイマールのブラジルを応援していたから、本当に残念でならない。

果たして、今後、ネイマールなしのブラジルは勝ち進むことができるのだろうか?

次の準決勝の相手はドイツだ。

相当に厳しいだろう。

ネイマールの代わりは、ベルナルジ、エルナーネスなどが考えられると思う。

特にベルナルジネイマール以上に若いが、小さいからだでの敵陣を突破する力に定評がある。私も、ぜひ見たいと思う。

また、キャプテン、チアゴ・シウヴァは累積警告で出場できない。これも痛い。

代役は、バイエルンのダンチだろうか。

ダンチはサルヴァドール出身で、私の知人のご近所さんらしい。ダンチの両親は今回のW杯の試合会場にも行っているようだ。ぜひそのご両親にも勇姿を見せてほしい。

ドイツとの準決勝は、厳しい試合になることはわかっている。しかし、ここでセレソンの力が試されるのだ。

皆でネイマールの分まで頑張ってもらい、何とか勝ってほしいと思うのである。