[コンフェデレーションズカップ2013]開幕戦ブラジル対日本 残念なことに、まったく予想外の一方的な試合になってしまった!

昨日、というか本日早朝、この最高に注目していた試合をリアルタイムで、一部始終TV観戦することができた。

昨晩、早く寝ようと思っていたのに、結局就寝したのは、夜中12時を少し過ぎた時間になってしまった。目覚まし時計を3時45分にセットしたのだが、結局は、長男に起こされて、それより少し早く3時40分ごろに起きた。というより、起きることができたと表現したほうがよいだろう。とにかく、この試合は、何としてもリアルタイムで見届けたかった。昨年10月の親善試合での同カードも相当に楽しみにしていたが、今回はそれ以上に楽しみだった。

さて、そんな最高に楽しみな試合だったが、相当に残念な内容に終わってしまった。

試合の入り方は、ブラジルのペースだった。前回の去年10月のときは、完全に日本ペースで入っていったが、今回は違った。そんな中、いきなりネイマールが決めたのだ。開始2分台に、ファーストシュートがきれいにゴールマウスの中に吸い込まれていった。まさにゴラッソである。ネイマールのシュートだったせいもあり、思わず入った瞬間には喜んでしまった。

ブラジルにとっては、願ってもない先制点。それもゴールから相当に遠ざかっていたエース、ネイマールのゴールである。これ以上ないぐらいのゴールである。

一方の日本にとっては痛すぎる、あまりにも痛すぎる失点だった。こんなに早い段階で1点のビハインドを背負ってしまったのだ。

しかし、まだ時間は十分に残っている。普段通りの日本代表のサッカーをやればいいだけだった。

この得点で、心置きなく日本を応援できると思った。とにかく素晴らしい試合になってほしかった。

しかし、日本代表のパフォーマンスはひどすぎた。全然ボールをキープできない、パスミスだらけ。そのため、まったくといっていいほど、チャンスを作れないでいた。

一方のブラジルは、日本とは正反対に、すごくよく動き回っていた。メリハリのある攻撃というか、日本などはゴール前にボールを運んでも、ゴール前に入る人数が一人か多くても二人しかいない。一方のブラジルは、そんな決定的なチャンスには5、6人ぐらいがゴール前に詰め寄るのだ。そのため、ゴールに向かう迫力がけた違いに違っていた。

ブラジルの2点目は、まさにそんな中から生まれた。ボランチコリンチャンスパウリーニョがゴール前まで詰めており、ゴール前の混戦を制し、ゴールを決めたのだ。これも後半立ち上がりすぐのことだった。それにしても、去年10月の試合でも先制点を決めており、勝負強さが光っている。

日本は、まったくよくなる兆しがなかった。これほどひどい日本代表を見るのも久しぶりではないだろうか?

いつもあれだけ存在感たっぷりの本田も不思議なくらいにボールをキープできていなかった。内田、長友の両SBのオーバーラップもほとんど見ることができなかったし、攻撃の厚みがまったく感じられなかった。

内田については、唯一褒められた存在のようだが、確かによくネイマールとマッチアップしており、それなりの対応はできていたと思う。そういう意味では、けっこうよくTV画面に映っていた。

結局、日本の攻撃は何ら改善されることもなく、そのままというか、反対に後半ロスタイムにアトレチコ・ミネイロジョーに決められてしまい、日本はまったくいいところなく3-0で負けた。まさに完敗だった。

この試合、日本にとっては、何も見どころがなかった。こんなひどい日本代表はいつ以来だろうか?

去年10月の試合は、スコアこそ4-0だったが、十分に見応えはあったし、日本は、ブラジルと互角以上に戦えていた。十分に勝機はあると感じられた試合だった。

しかし、今回は、まったくダメだった。8か月前に比べて、明らかに退化していた。

なぜなのか?

まず、一つは、ここに至るまでの過程が、超ハードスケジュールだったということはあるだろう。TVで見る以上、よくわからなかったが、選手たちに相当な疲れはあったのではないだろうか?

これも結果論なのだが、この試合への臨み方は、他の方法も考えられただろう。

中東で行われた直前のW杯最終予選の最終戦は、言ってみれば消化試合である。なにも律儀にベストメンバーで臨む必要などなかったのではないだろうか?長距離を移動して酷暑の中で真剣にプレーするだけで、どれだけ肉体的にも精神的にも消耗するか。考えれば誰でもわかるだろう。サントスだったら、いやほぼすべてのブラジルのチームなら、大切な試合に備え、十分な休養を与えるだろう。

ブラジルと真剣勝負ができる機会はそうそうないだろう。そのために、日本は、できる限りの最高の状態で臨むべきだったのではないだろうか?

まあ、それだけが原因だったとは思わないが、そんな絶好の機会をふいにしてしまったのだから、残念で仕方がない。

私自身、ブラジル、特にネイマールを応援していたこともあったが、日本には世界中を驚かせてほしかった。私は、ブラジルに住んでいたときから、いつも周りのブラジル人たちから日本はいいチームになった、強くなった、と言ってもらっていたが、この試合を見たブラジル人たちは、誰一人として、日本が強くなったなどとは思わないだろう。なんて弱いチームなんだ、と思っただけに違いない。日本人として、とても残念だ。

ともあれ、この試合は終わったのだ。

日本にとっては、決勝トーナメント進出は、相当に厳しいと言わざるを得ない。このパフォーマンスを見たら、絶望的な気分になってしまうが、気持ちを入れ替えて、次のイタリア戦に臨むしかない。相手うんぬんではない。自分たち次第なのだ。どれだけ気持ちを持っていけるか。自分たちのいつも通りのサッカーができるか、である。

一方のブラジルは、気分的に相当に楽になっただろう。地元開催で、3年ぶりの真剣勝負の舞台である。最近はなかなか勝てていないだけに、相当なプレッシャーがあっただろう。しかし、いい滑り出しができたのではないだろうか。エース、ネイマールにゴールが生まれたことも大きいだろう。次戦以降も非常に楽しみである。

大会は始まったばかりである。

初戦はこんな感じだったが、今後の日本、ブラジルには注目していきたいと思うのである。