最終節マンチェスターシティ劇的な勝利で見事な優勝を果たす!

本日、5月13日日曜日、この日はブラジル中のサッカーファンが1年で一番熱狂する日といっても過言ではないが、それに先駆け、こちらの時間で午前11時からプレミアリーグの最終節の試合が行われた。

既にヨーロッパの主要リーグでは、優勝チームが決まっているが、唯一決まっていなかったのが、このイングランドプレミアリーグである。

シーズン中、それほど真剣に見ていたわけではないのだが、今年のプレミアリーグは、つい先日のマンチェスター・ダービーでシティーが勝ったことで、マンチェスターの2チームが勝ち点で並び、得失点差でシティーが首位に立つというおもしろい状況になったのだった。

私は、コリンチャンスで大活躍して以来テヴェスのファンで、テヴェスがいるといった理由だけでシティーを応援していた。2010年10月には、マンチェスターまで行き、シティオマンチェスターで試合を観たぐらいである。

しかし、今シーズン、テヴェスが監督のロベルト・マンチーニととんでもないことになり試合に出ないことが決まって以来、まったくシティーに興味を失っていた。しかし、シーズン終盤になり、テヴェスは見事に復帰することができ、それも素晴らしいパフォーマンスを見せるようになり、再びシティーを応援するようになったのだった。

この日、私は家族と海辺のペンションに1泊の小旅行に出かけていた。とにかく、ブラジル各地で行われる州選手権の決勝が始まる夕方4時までには絶対に帰宅し、サントス戦を一部始終TV観戦しようと思っていたのとは対照的に、プレミアリーグの最終節は見れたらいいな、ぐらいの気持ちでいた。

正午過ぎに宿をチェックアウトし、お土産屋が並ぶ商店街のような小路を歩き、ランチをするために目的のBar(レストラン)に入った。レストランにはTVがあり、ブラジル国内のビーチサッカーの中継が流れていた。すぐに店員に、「チャンネルを29か30に換えてくれ。イングランドプレミアリーグ!」と頼んだら、すぐに換えてくれた。プレミアリーグは必ずESPNで中継しており、2チャンネルあり、それが衛星放送のSKYではチャンネルが29と30なのだ。

29でシティーの試合をやっていた。既に85分となっており、何とシティーが1-2で負けていたのだ。

何ということだろう。せっかくの何十年ぶりかのタイトル獲得の千載一隅のチャンスを逃してしまうのかと、残念に思った。

レストランでは、私と長男は必死にTV画面に食い入っていたが、地元の子どもたちと思われる5,6人の子どもたちが、物珍しそうに、我々のテーブルの周りに来て、何やら囁きあったりしているのだ。それほどに東洋人は珍しいのだろうか?

私と長男はそんなことにもお構いなく、TV画面を見続けていた。

もう時間はほとんどなくなってきた。そんな中、ゴールが決まったのだ。CKからのゴールである。これで何とか同点に追いついた。この時点で私は、マンUの結果がわからなかった。しかし、普通に考えたら勝っているだろう。そのためには、もう1点必要だ。まあ、ここまでだろう、シティーもよく頑張ったが、あと一歩だったで終わるのかなぁ、と思った矢先にまたもゴールが決まったのだ。アグエロが執念で決めたのだ。まさに先ほどのゴールの直後である。ロスタイム中のロスタイムだ。

もうグランドではシティーの選手、関係者が大変なことになっていた。

そして、その直後、試合が再開されたかどうかもわからないうちに試合が終了した。

何と、シティーが劇的な勝利を収め、奇跡の優勝を果たしたのだ。

もうスタジアム中お祭り騒ぎだ。もうすごい数の人たちがグランドの中に入っていっていた。

試合をやっていた選手、そして熱狂的なサポーターにとっては、とんでもなく大変な思いをしたことだと思うが、これほど劇的なことはないだろう。

いろいろと言われたりしていたが、立派な優勝だと思う。

様々なことがあったシーズンだけに、結末まで最高にドラマチックだった。

マンチェスター・シティーには、心を込めて「おめでとう」と祝福したいと思ったのだった。