サントス初戦を落とす!今年のリベルタドーレスはTV観戦ができない!?

ついに楽しみにしていたリベルタドーレスが始まった。

サントス以外の試合は既に始まっていたが、サントスの試合は、昨日2月15日(水)が初戦だった。

サントスにとって、今年最大の大会といっていいだろう。

私自身、この日を本当に楽しみにしていた。

しかし、まさかの事態が発生したのだ。

何と、TV観戦できないのだ。

ブラジルでリベルタドーレスの試合がTV観戦できないということは、日本でアジアチャンピオンズリーグが観戦できないことと同じだ。

いや、それよりもいい例えが、イングランドやスペイン、ドイツなどでチャンピオンズリーグの試合がTVで見れないことと同じだろう。

そんなことが起こったら、暴動になるかもしれない。

それくらい大変なことが、今ブラジルで起きているのだ。

この日の試合を楽しみにしていた私は、当然TVで見れると思っていた。

しかし、いざチャンネルを探してみても、どこのTV局でもやっていないのだ。

そんなバカな、と思い、手に入れたスポーツ新聞のTV情報欄を見てみると、Fox Sportというチャンネルでやるとなっている。

しかしこのFox Sportは、ブラジルでは超マイナーで、ほとんどお目にかかったことはない。たまに、Speed Chanelという自動車レース専用チャンネルで、本当にたまにやってるぐらいで、私が加入している衛星放送のSKYには、Fox Sportのチャンネルなどないのである。

去年までは、ブラジル最大のTV局Globoが運営するスポーツ専門チャンネルのSportvで放送していたので、ほぼすべての試合を見ることができた。

去年のサントス戦は、決勝トーナメント1回戦の対アメリカ戦を見逃した以外は、決勝まですべての試合をTV観戦することができた。

だから、まさかTVで見れないとは、まったく思いもしていなかったのだ。

この日のサントスは、アウェイでボリビアのストロンゲストというチームと戦った。

ブラジルの私が住んでいるサルヴァドールの時間で夜7時45分開始だった。

かすかな期待を持ってSpeed Chanelをつけたが、Fox Sportはやっていなかった。本当にがっくりきた。

とりあえず、インターネットで試合経過だけでもリアルタイムで追おうと思い、いろいろと検索していたら、サントスラジオなるものがあり、それをクリックしたら生放送のラジオ中継を聴くことができたのだ。

しかし、ラジオのサッカー中継ほどもどかしいものはない。実況は一生懸命しゃべっているが、聴いているほうは画像が見れないので、はっきり言ってよくわからない。

試合の結果が気が気でないので、思わず聴いてしまうが、精神衛生上、聴かないほうがいいぐらいだ。

私が聴き始めたときには、1-0でサントスが勝っていたが、前半のうちに1-1になり、後半、さんざんサントスが攻め続けていたようだったが、最後の最後、後半45分に相手にゴールが決まってしまったのだ。

そのまま、2-1でサントスは負けた。初戦を落としたのだ。

この対戦相手のストロンゲストというチームのことはまったく知らない。ただ、ボリビアのラパスでやっているので、高度が相当高い場所なので、その点は心配材料ではあった。

しかし、サントスは世界6位のチームである。こんな無名のチームに負けるわけにはいかないだろう。高地というのは、言い訳にならないだろう。

この敗戦は相当に痛い。本当に痛い。

リーグ戦では、負けと引き分けでは勝ち点が1しか違わないが、グループリーグでの負けと引き分けでは天地の差だ。4チームで争う中で、負けたら自分がゼロになるだけでなく、相手に勝ち点3が与えられるのだ。引き分けならまったくのイーブンだが、負けたら3倍の損失になる。

ただでさえ、今回のサントスは、厳しいグループに入っている。

サントスは、ブラジル勢との戦いにとことん弱い。他国勢との対戦とブラジル勢との対戦では、勝率が格段に違うのである。

サントスは、ブラジル勢で唯一、ブラジルのチームと同組になってしまったのだ。これだけでかなりきついのに、絶対に取りこぼしてはならない、他国との対戦でいきなり取りこぼしてるのだから、本当に先が思いやられる。

同組のブラジルのチームは、インテルナシオナルなのだが、力量は、今のサントスと同等もしくは上だろう。

去年のリベルタドーレスでは、サントスは相当にツキに恵まれた。

去年も最初は相当に苦戦した。グループリーグ最初の3戦を引き分け、引き分け、負けで始まった。3戦を終え、勝ち点たったの2で最下位に沈んでいた。

そこから、脅威の3連勝を遂げ、何とか、決勝トーナメントに進出できたのだ。

その後、決勝トーナメント1回戦で他のブラジル勢がすべて敗れるという信じられない波乱があったおかげで、まったくブラジル勢と当たることなく、決勝トーナメントすべての相手と1点差で勝ち、奇跡の優勝を果たしたのだ。

去年のサントスは、本当に、ラッキーな面が多かった。

今年のリベルタドーレスを迎えるに当たり、私には二つの思いが交錯していた。

創立100周年のメモリアルイヤーでもあり、クラブW杯で去年のリベンジを果たしてほしいので、何としてもこの大会、連覇してほしいという思いと、今年は戦力的にみても難しいだろう、去年奇跡的な優勝で最高の思いをさせてもらったので、まあ今年は優勝は無理でも仕方ないか、という思いである。

しかし、サントスが初戦を落としたことよりも残念なことは、今年のリベルタドーレスの試合をまったくTV観戦できない可能性があるということである。

これから先、サントスの試合は少なくともまだ5試合ある。

サントス以外にも、今年はコリンチャンスも出るし、リベルタドーレスの試合を見ることは、ブラジルにおけるサッカー観戦の一番の楽しみでもある。

しかし、それがまったく見れないとなると、今後どうやって過ごせばいいのだろうか?

この日は、サントスだけでなく、ブラジルが誇る超人気チームのコリンチャンスフラメンゴも試合があった。

しかし、TV中継はなかった。

コリンチャンス戦はサントス戦と同じくFox Sportとなっていたのだが、サントス戦と同様見ることはできなかった。

ブラジルの超人気チームであるコリンチャンスはTV放送の関係から試合時間を決めているはずで、この日も通常と同じ夜10時開始だった。

しかし、この時間、水曜の夜10時からのサッカー中継を行う地上波のTV局GloboでもBandでも、コリンチャンスの試合はなされていなかった。(フラメンゴも同時間開始だが、TV中継されていなかった。)

アウェイにも関わらず、TV中継のためにこの時間に設定されているのに、まったく無駄になってしまったのだ。

結果は、コリンチャンスフラメンゴもアウェイで引き分け、勝ち点1を獲っている。サントスとは大違いである。

GloboおよびGlobo系列のSportvが放映権を買えなかったのだろう。本当に残念でならない。

この先、リベルタドーレスの試合をどのようにして過ごせばいいのだろうか・・・。

苦悶の日々が続きそうである。