第32節サントス対アトレチコ・パラナエンセ まさにショー・ジ・ネイマールの試合だった!

昨日10月29日(土)の夕方6時から、サントスの試合があった。

この日、午後2時半から長男のサッカー大会があり、帰宅したのが6時20分ごろになった。

すぐにTVをつけたら、前半18分になっており、既にサントスに得点が入っており、1-0で勝っていた。

この日のサントス戦はかなり楽しみにしていた。というのも、あのガンソが出るとの情報を得ていたからだ。

ガンソも復帰し、本格的にクラブW杯での優勝を目指すといいものだった。

しかし実際には、ガンソは試合には出ておらず、まったく話題に上がっていなかった。最初から見ていないので、ベンチ入りしていたかどうかも不明だった。

最近のサントスは、私がヴィラ・ベルミーロに観に行った2週間ほど前ほど最悪な状況ではないが、それでもとても南米を代表してバルサと戦うチームとはとても思えないようなチーム状態だった。

しかし、この日は、ネイマールが魅せてくれた。改めて、ネイマールの凄さを感じさせられた。

既に入っていた得点は、前半早々の2分に得たPKだった。ネイマールがポストに当てながらも、決めてくれていた。

私がTV観戦し始めてからも、サントスが優勢に攻めていた。

そんな中、前半終了間際の42分にネイマールがゴールを決めたのだ。私は、一緒に見ていた長男と次男を抱き上げて喜んだ。

しかし、ネイマールが喜びのダンスをして、試合再開というところで、相手選手のキャプテン、パウロ・バイエルが審判に猛抗議し、驚いたことに判定が覆されたのだ。

猛抗議の最中、TVでは何度もVTRが流されていた。ゴールは、オフサイドと関係ないネイマールが決めたのだが、焦点は、ボールに触らなかったオフサイドポジションにいたMFアラン・カルデッキの扱いについてだった。ボールと無関係なら問題ないようだが、ボールを故意にスルーしていた場合、オフサイドと見なされるようだ。VTRを見る限り、微妙ではあるがオフサイドにはならないと思われた。

しかし判定は驚いたことに、一旦ゴールが認められた後に、ゴールが取り消されたのだ。

線審が、オンタイムでオフサイドの旗を上げているのならわかるが、それもせず、クレームが来たから、「はい、ノーゴールです」となったのだからサントスとしては、たまったものではない。

その後、サントス側の猛抗議が始まるが認められず、そのままノーゴールで試合再開ということになった。ゴールが取り消されたネイマールは不満を爆発していた。この日、既に1枚イエローカードをもらっていたので、気が気ではなかったが、イエローカードは出されなかった。最近の傾向では、ちょっと不満な態度を表しただけで簡単にイエローカードが出されるから・・・。

その後すぐ前半が終了したが、その際も、サントスはキャプテンのエドゥー・ドゥラセーナを中心に再び抗議していた。

それにしても、このノーゴールはサントスにとってはかなり痛いと思わされた。

そして後半開始早々の6分、相手のアトレチコ・パラナエンセにゴールが決まってしまったのだ。CKから、キャプテンで10番のパウロ・バイエルに直接決められたのだ。

これは、嫌な感じである。せっかく2-0になったと思ったら、いきなり1-1である。先ほどのノーゴールが痛すぎると思わざるを得なかった。

しかし、その直後に、何とサントスにPKが与えられたのだ。ペナルティエリア内でエドゥー・ドゥラセーナが突き飛ばされたのだ。突き飛ばした相手は、またも元サントスのクレーベル・サンタナである。

この判定には、特に抗議も出ず、すんなりとPKが行われた。これをネイマールが落ち着いて決め、勝ち越すことができた。

そして、その2分後の後半11分、またもネイマールがゴールを決めた。FWヘンテリーアからの長いクロスから一人DFを交わし、いとも簡単にゴールを決めたのだった。これでネイマールのハット・トリックだ。

ヘンテリーアにはまったくいいイメージがなかったが、この日はいいクロスなどを何度となく上げていた。2点目につながったPK獲得のシーンもヘンテリーアからのやわらかいクロスからだった。

しかし、ネイマール劇場はまだ終わらない。その後後半24分、一人でペナルティエリア内まで持ち込み、やわらかく右足で振り抜いたボールは、きれいにゴールマウスの中に入っていった。

まさにゴラッソだ。

結局、ネイマールの4ゴールでサントスが4-1で快勝した。

この試合を見て、改めてネイマールは凄い選手だということを思い知らされた。

この試合、サントスのホームだったが、サントスのヴィラ・ベルミーロではなく、サンパウロのパカエンブーで行われた。

私は個人的に、去年まであまりパカエンブーにいいイメージはなかったが、ネイマールにとってパカエンブーとの相性はかなりいいようだ。

2009年にプロ初ゴールをマークしたのもパカエンブーだし、リベルタドーレス決勝で重要な先制ゴールを決めたのもパカエンブーだ。

ちょっと前までは、チーム状態は最悪で、このままでは日本に恥を晒しに行くことになるのでは、と思っていたところだった。

しかし、これで、日本でのクラブW杯はかなり楽しみになってきた。

ネイマールは、本当に凄い選手だと思う。

コッパ・アメリカでは、その才能を発揮することができなかった。

しかし、日本でのクラブW杯では、最大限に発揮することを期待したい。

そして、日本の人々に、ネイマールを最大限にアピールできることを願うのである。