第17節サントス対コリチーバ 今のサントスは救いようがないのだろうか?

今、サントスの試合が終わった。

あれだけの戦力を備えているサントスが、ホームで大逆転劇を演じられた。

見ていて、今のサントスは本当に弱い。

まずまずの攻撃はするが、まったくゴールの予感がしない。

本日のメンバーは、キャプテンのCBエドゥー・ドゥラセーナが戻ってきた以外、前節と同じメンバーである。つまりエドゥー・ドゥラセーナが入った分、前節より戦力はよくなっているはずだ。

この試合は、本日8月17日(水)夜9時50分から始まった。私は所用があり、帰宅したのが10時過ぎで、TVをつけたら既に13分を経過していた。何と1-0でサントスが勝っていた。

正直、得点シーンが見れなかったことを残念に思った。4分にFWボルジェスが決めていたようだ。

見始めてしばらくすると、サントスはコリチーバの猛攻を受けていた。そんな中、DFの間の中央に入った縦パスを、フリーで受けそのままいとも簡単にゴールを決められてしまった。オフサイド気味だったが、ゴールの判定だった。

その後も、コリチーバは猛攻を続ける。何とかその後0点に抑えたという感じだ。

前半は1-1で終了した。

この時点で、勝つのは相当厳しく感じた。

何しろ、サントスにゴールが決まる予感がまったくしないのだ。

ゴールが入るとしたら、相手に入る感じしかしない。

そして後半。相手の猛攻は受けなくなった。サントスが、まあまあのボールキープはするが、最後がまったく決まらない。決まる感じがまったくしない。

しかし後半11分、そんなサントスにゴールが決まった。右SBパラーのゴロのクロスをボルジェスがうまく合わせてくれた。

これで2-1でサントスのリードである。しかしまったく安心できない。

案の定、サイドを突破され、クロスを折り返され、最後は途中出場した元サントス、前清水エスパルスのマルコス・アウレーリオにきれいに決められてしまったのだ。これで再び同点だ。

もう本当にがっかりである。

この試合は、ホームだし、これ以上低迷を続けるわけにはいかないので、何としても勝たなければならない。

相手は格下だし、何といっても、こちらにはブラジルの2大クラッキとも言われているネイマールとガンソがいるのだ。

ネイマールはかなり見せ場は作る。しかし、最後がどうしても決まらない。これだけ決めないと、見ているほうとしても、決める感じがまったくしない。決定力がまったくないと言わざるを得ないだろう。

本日のネイマールは、相当にファウルを受けていた。その数は尋常ではない。コリチーバのファウルの数も尋常ではなかったが、サントスが受けたファウルの半数以上がネイマールだった。確かに見ていても、相当に削られており、ここまでやられなくてもいいだろうと思うほどだった。

そんな中、ペナルティエリアネイマールが倒され、サントスにPKが与えられたのだ。サントスにとって、ゴールするにはこれぐらいしかチャンスはない。願ってもないチャンスである。キッカーは、ネイマールかと思っていたが、ボルジェスだった。

PKは、普通に蹴れば決まる。しかし、相手に見事に止められてしまったのだ。

これには相当にがっかりきたが、PKは仕方がない部分があるので、ボルジェスを責めることはできない。

その後も、サントスは攻めに攻めるが、フィニッシュまでいかない。というか、コリチーバのディフェンスがとにかく堅い。

一方、サントスは捨て身の攻撃を仕掛けているので、これ以上ないぐらいにディフェンスが甘い。

右SBパラーが2枚目のイエローカードで退場してしまった。

イエローカードの数は圧倒的にコリチーバのほうが多い。感覚的に10枚ぐらい出ていたと思うが、うまいもので同じ選手が2枚はもらっていなかったようで退場者は出なかった。

判定は、かなりサントスに甘い感じがした。サントスがPKをはずした直後、GKハファエロがコリチーバの選手を倒したように見えたが、PKは与えられなかった。

それ以外にも、サントスには相当に甘く感じた。それでも勝てないのである。

最後の最後、後半43分に、カウンターからコリチーバに決められてしまった。

このコリチーバの堅守、カウンター攻撃は冴えまくっていたように感じる。

サントスは、勝たなければならない悲壮感が漂い、空回りしているような感じだった。

逆転された後も、サントスは必死に攻めるが、結果が出ない。そんな中、最後の最後に、CBエドゥー・ドゥラセーナが審判に文句を言ったか何かで退場になってしまったのだ。

エドゥー・ドゥラセーナは、キャプテンなのだが、本当にこの手のカードをもらうことが多い。

これで、パラーに続き、エドゥー・ドゥラセーナまで次節出場停止である。

そのまま、サントスは2-3で負けた。

ゲーム終了と同時に、スタジアムがざわめいた。かなりのブーイングがあったようだ。

それはそうだろう。この結果を受けて腹を立てないほうがおかしい。

試合終了後、真っ先にネイマールが報道陣に囲まれインタビューを受けていたが、その声にはいつもと違い元気がなかった。

ほとんどどんなときでも、おちゃらけた感じでインタビューを受けているのだが、この日はほとんど泣きそうなぐらいで声もとても小さかった。

これでいよいよサントスは、降格圏の16位になってしまった。

これでは、100周年の来年を2部で戦う可能性も出てくる。

サントスの何が悪いのだろうか?

選手でいえば、ネイマールは、見せ場は相当に作っていたと思う。ただ、フィニッシュまでなかなかいけない。いかせてもらえない。ゴールを決められる感じがしない。メッシほどの超一流ではないのだろう。ゴールを決めてなんぼの世界で、ゴールを決められないのだから・・・。しかし、プレー自体は悪くはないと思う。

問題はガンソだ。本日のプレーを見る限り、いないと同じだ。パスしかとりえがないのだが、そのパスがろくに繋げないのだ。これではどうにもならない。

ボランチのアロウカ、左SBのレオなどはかなり頑張っていると思うが、なかなか決定的な仕事に繋がっていない。

去年の前半、W杯前のサントスほど見ていて気持ちのいいチームはなかった。とにかくゴールを決めるのだ。本日と同様ディフェンスは甘くゴールを決められるが、それ以上に決めてくれるのだ。見ているほうも相当に期待感が持てたし、楽しめた。

しかし今は・・・。

次節、日曜日は、サントスの試合を観に行く予定にしている。年に一度、サントスが我が街サルヴァドールに来るのだ。

そのため、なんとしてもネイマール、そしてガンソがレッドカードをもらわないこと、ケガをしないことを願っていた。

それは、何とか大丈夫だったのでホッとした。

しかし、こんな状態では、とても勝利などは望めない。

果たしてどんな試合になるのだろうか?

勝ってくれることにこしたことがないが、いい勝負、いい試合を観たいと思うのである。