準々決勝ブラジル対パラグアイ戦を振り返る

もう1週間近く経つが、パラグアイの戦いぶりがあまりに幻滅気味なので、ブラジルがどのようにして敗れ去ってしまったのかを確認したいと思った。YOUTUBEのメリョーレスモメント(ハイライト集)を見たのだ。

これは、まさにブリンカデイラ(冗談でしょ)という以外ない。

一体ブラジルは何本シュートを放ったのだろうか?

パラグアイのシュート数は何本だったのだろうか?

ブラジルのボール支配率は何%だったのだろうか?

???の嵐である。

これでは、ブラジルを責める気にはなれない。

メリョーレスモメントしか見ていないので何とも言えないのだが、Gol.comの試合結果を見ると、ネイマールがワーストプレイヤーになっていた。

どこがワーストなのか?枠内へのシュートを何本も放っていたではないか?

エラーノが5.0と最も低い点数だが、これはプレーで判断したものなのか?PK戦を外したから低いのか?

このメリョーレスモメントを見る限り、ブラジルに低い点数をつける気がしれない。素晴らしすぎる攻撃を行っていた。

ただ、そうは言っても、サッカーはゴールを決めなければ勝てない。ということで、FWに低い点数がつけられるのは仕方のないことかもしれない。

しかし、パトも相当に積極的にシュートを打っていたし、ホビーニョだって、フレッジだって、SBのアンドレ・サントスだって、マイコンだって、MFのガンソだって、相当に攻撃の基点になっていたと思う。

これは悲劇としか思えない。

確かにゴールを決められなかったので勝てなかった。ブラジルは勝てなかった。この結果は受け入れなければならない。

しかし、だからといって、パラグアイがよかったのか?まったくよくなかっただろう。まったく攻撃ができていないのだ。それで引き分けた。運みたいなPKでたまたま次の試合に進む権利が与えられたのだ。それだけだ。

メリョーレスモメントで見れたパラグアイのシュートは、後半両チームに退場者が出た後に2回だけあったが、それ以外はすべてブラジルだった。

もし褒める対象を見つけなければならないのなら、これだけの攻撃を凌いだ、パラグアイのGKとDF陣ということになるのだろう。

ブラジルでは、マノ・メネーゼスの解任論はまったく出ていない。

アルゼンチンのセルヒオ・バチスタへの風当たりとは180度異なる。

しかし、運に見放されていたとはいえ、ゴールを決められなかったのは事実である。

親善試合では、まずまずの結果を出していたマノ・メネーゼスセレソンだが、初めてとなった真剣勝負の舞台では結果を出せなかった。

ブラジルにとって、W杯予選が免除されているので、次の公式戦は驚くことに2013年のコンフェデレーションズカップまでないのである。

これは、かなり不安材料である。

ネイマール、ガンソは相当な逸材だろう。この二人を新生セレソンの中心に据えることにまったく異論はない。それ以上にサントスファンとしては嬉しい限りである。

しかし、まだ19歳と20歳の若者である。経験不足は否めないだろう。

だからこそ、真剣勝負の舞台が必要なのだ。しかし、幸か不幸か今のブラジルにはその機会があと2年間は皆無なのである。

これから、セレソン、ブラジル代表はどのように進んでいくのだろうか?

そして、ネイマール、ガンソはどのようなキャリアを積んでいくのだろうか?

今後も注目して見守っていきたいと思うのである。