【ロシアW杯】決勝トーナメント1回戦、ブラジルは順当にベスト8進出!次戦の相手は、日本相手に劇的勝利のベルギーに決まった!

ブラジルの決勝トーナメント初戦が、7月2日(月)18:00(日本時間23:00)にロシア南部の都市サマーラで、メキシコを相手に行われた。

ロシアというと夏でも涼しいイメージがあるが、今年の夏は通常よりかなり暑いようで、先日の日本対ポーランド戦が行われたボルゴグラードもそうだったが、この日のサマーラも30℃を超えているようだ。

 

決勝トーナメントが始まり、決勝トーナメント1回戦8試合の半分が既に終わっているが、有力チームが続々と敗退している。

ここ数年、バロンドールを2人で独占し続けているクリスチアーノ・ロナウドとメッシだが、今大会期待されながらも、いずれも一昨日の試合で敗退している。

また、2010年南アフリカ大会の覇者であるスペインも、開催国ロシア相手にPK戦の末敗退している。

そんな有力国が続々と敗退する中、ブラジルはベスト8への進出を決めることができた。

ブラジルのチーム関係者はホッとしていることだろう。

 

ブラジル対メキシコといえば、最近では、フル代表ではないが、2012年のロンドン五輪決勝を真っ先に思い出す。ネイマール擁するブラジルは初優勝を期待されたが1-2で敗れている。

 

しかし、ブラジルは、実績・実力ともにメキシコをはるかに上回っており、今大会では優勝候補の筆頭にも挙げられている。ドイツ、スペイン、アルゼンチン、ポルトガルといった有力国が消え行く中、負けるわけにはいかない。そんな思いがブラジル人選手たちの共通認識だっただろう。

 

この試合、輪番制のキャプテンには、第2戦のコスタリカ戦に続き、DFチアゴ・シウヴァパリSG)が務めた。

ブラジルの先発は、左SBが前試合の途中で退いたマルセロ(レアルマドリッド)ではなくフィリペ・ルイス(アトレチコマドリッド)だったが、予想通りのものだった。

前試合で途中退場し心配されたマルセロだったが、ベンチには入っていた。また、初戦に出場して以来怪我で戦列を離れていた右SBダニーロマンチェスターシティ)も、久々にベンチに戻ってきた。

 

前半は完全にメキシコのペースになった。

カウンター中心に攻めてくると思われたメキシコだったが、この日は最初から積極的に攻撃を仕掛けていた。ブラジルは、思うようにボールキープができずまったくペースを掴めないでいた。

 

客席からは、メキシコサポーターからの声援がとても目立っていた。ブラジル選手がボールを持つと大ブーイング。メキシコのボール回しには「オーレ!」との大声援を送っていた。

ブラジルサポーターもかなりの数いるようだったが、メキシコサポーターの声援は一体感がありスタジアム中に響き渡っていた。

何せブラジル人はメンタルが弱いので、このブラジルにとってネガティブな声援で、ブラジル人選手たちが正気を保てなくなるのではないかと心配した。

ブラジルサポーターもこれには危機感を持ったのだろう。俺たちも頑張って応援しないという感じで、徐々に大きな声援が送られるようになってきた。

 

まったくリズムを作れなかったブラジルだったが、徐々にペースを握れるようになってきた。いくつか決定的なチャンスも作れるようになっていた。

 

前半は0-0で折り返した。

 

この日のメキシコはかなり積極的に動いてきた。

後半早々から、W杯5度目の出場のメキシコのレジェンド、ラファエル・マルケス(アトラス)に代え、ラユン(セビージャ)を投入した。

 

後半は、早々にゲームが動いた。

後半開始から攻撃を仕掛けていたブラジルにゴールが決まったのだ。

ボールを持ったネイマールパリSG)が左サイドから中央へカットインし、ウィリアン(チェルシー)へボールをつなぎ、再び走り込んできたネイマールがゴールを決めたのだ。

後半6分、ブラジルに大きな1点が入った。

 

先取点を取れたブラジルは、だいぶ楽に試合を進められるようになった。

 

前半よい攻撃ができていたメキシコの勢いは、後半にはほとんど感じられず、終始ブラジルのペースでゲームを進めることができた。

 

後半43分には、ブラジルの高速カウンターが実を結んだ。

相手からボールを奪った途中出場のフェルナンジーニョマンチェスターシティ)から左サイドのネイマールに縦パスを入れ、中に切れ込んだネイマールからのパスをコウチーニョリバプール)に代わって入ったフィルミーノ(リバプール)が合わせるだけのダメ押しのゴールを決めたのだ。

これには、監督のチチも喜びの輪に加わっていた。

 

2-0でブラジルが勝ち、ベスト8進出を決めた。

 

次戦、ブラジルの準々決勝の相手は、日本対ベルギーの勝者になる。

残念ながら、日本はベルギーに2-3で破れ、ブラジルの対戦相手になることはできなかった。

しかし、日本は格上のベルギー相手に一時は2-0とリードを奪うなど、予想外の善戦で、日本中に感動を与えてくれた。

 

ブラジルにとって、ベスト8進出は、1994年のアメリカ大会で優勝して以来7大会連続となる。

 

勝負はこれからだ。

次の相手、ベルギーは、本日の戦いでは日本相手に苦戦したが、実力者を前線にそろえ、ベルギー代表史上最高といわれている。簡単に倒せる相手ではないが、今のブラジルなら、十分に戦えるだろう。

そんなブラジル対ベルギーの準々決勝の試合は、7月6日(金)21:00(日本時間7日(土)早朝3:00)に、日本代表のキャンプ地でもあるカザンで行われ、TBS系で生中継される予定である。

 

日本が相手でないのが残念でならないが、素晴らしい戦いを期待したい。