【ロシアW杯】ブラジル初戦はドロー!スイスと勝ち点1ずつを分ける

ロシアW杯が6月14日に開幕した。

ブラジルの初戦は大会4日目の6月17日21:00(日本時間18日早朝3:00)、ロシア南部ロストフ・ナ・ドヌで行われた。初戦の相手はスイス。日本代表が直前にテストマッチを行った相手だ。

 

ブラジルの先発は予想通り。直前のテストマッチと同じ布陣で、輪番制を採る今試合のキャプテンは、左SB(サイドバック)のマルセロ(レアルマドリッド)だった。

 

試合開始早々はスイスが攻撃を仕掛けていたが、徐々にブラジルペースに。そんな中、左サイドでネイマール(パリSG)、マルセロのパス交換から相手を崩し、そのこぼれ球をコウチーニョバルセロナ)が豪快にミドルシュートを決めた。これは本当にきれいなゴールだった。前半20分に、ブラジルが先制した。

このゴールでブラジルはだいぶ気分が楽になったはずだ。

その後もブラジルはペースをつかむが、追加点は奪えず、前半は1-0で折り返した。

 

しかし、後半早々の5分、スイスにゴールを決められてしまう。

CKからのヘッドできれいに決められ同点になった。

 

まだ、時間は十分あったが、結局最後までゴールを奪うことができず、初戦は1-1のドローという結果に終わった。

 

この試合で一番感じたことはネイマールに体のキレが感じられなかったことだ。

ネイマールは相当にファールをもらっていたが、それはいつものこと。そんな中でも、大舞台になればなるほど試合を決める大仕事を成し遂げるのだが、この試合では、残念ながら見られなかった。

 

今大会、前大会優勝のドイツが初戦で敗れたり、アルゼンチンが格下アイルランドと引き分けるなど、波乱含みの戦いが多い。

 

ブラジルは負けたわけではないし、引き分けで勝ち点1を取っているので、それほど焦る必要はないのだが、大会に臨むに当たりあまりに好調だっただけに、ショックを引きずらなければよいと思う。

 

ただ一つ思うことは、ブラジル監督のチチが前大会の日本の監督ザッケローニのようにならなければよい、ということだ。

 

前大会、4年前のブラジル大会では、日本代表はかなり期待されてW杯に臨んだものの、まったくよいところなくグループリーグで敗退した。それには、ザッケローニの国際経験のなさも大いに関係していると思う。

 

チチは素晴らしい監督だ。しかし、監督歴は、ほとんどがブラジル国内のクラブチームのみだ。中東のクラブを2チームだけ短期間指揮しているが、海外での経験はそれだけで、ナショナルチームの指揮を執るのも今回が始めて。国際大会もこのロシアW杯が初めてになる。

1ヶ月という限られた期間で一つの大会を戦うということは、その大会に向かうまでの過程、選手起用、コンディショニング等さまざまな要素を整えていかなければならない。

 

そういった不安面はあるが、それほど気にせず、グループリーグあと2戦は普通に戦えばよいと思う。

概してブラジルはスロースターターなので、私はそれほど気にしていない。

初戦は少し残念な結果ではあったが、悲観的になる必要はないと思う。

 

あとは、少し気になるのはドイツの状況だ。

というのも、決勝トーナメントに進むと、初戦の組み合わせはE組とF組の対戦となる。それぞれの1位と2位が対戦するので、当初の大方の予想では、E組1位がブラジル、F組1位がドイツというものなので、ブラジルとドイツは決勝まで当たらない組み合わせになる。しかし、仮にブラジルが1位通過でドイツが2位通過となった場合、いきなり決勝トーナメントの初戦でこの2チームが戦うことになるのだ。それはそれでおもしろいのかもしれないが、優勝候補同士のつぶしあいがいきなり行われるのはできれば避けてほしい。

 

ブラジルの次の試合は、22日(金)15:00(日本時間21:00)にサンクトペテルブルクコスタリカと対戦する。テレビ朝日系で生放送される予定である。